■第ニ章 実験方法


[薬品]
二酸化マンガン粉末(0.1mol/l硝酸溶液および蒸留水で十分洗浄ののち110℃で乾燥したもの)、0.1mol/l、水酸化ナトリウム溶液、0.02mol/l、硝酸標準溶液、硝酸ナトリウム、窒素ガス

[装置・器具]
スターラー、pH測定電極、pHメーター、恒温槽、ビーカー、2mlホールピペット、25mlビュレット、窒素ガス吹き込み用ガラスボールフィルター

[操作]
Fig−3に実験装置を示す。

Fig−3 実験装置
     
  1. Fig−3のように装置の組み立てる。  
  2. 0.1mol/lの硝酸ナトリウム水溶液133mlを調整し200mlビーカーにとる。  
  3. 二酸化マンガン粉末3gとり、硝酸ナトリウム溶液に分散しスターラーで撹拌する。  
  4. ビーカーにゴム栓(ガラスボールフィルターを取り付けさらに、ガスの逃げ口、pH測定電極の取り付け穴を開けたもの)をはめる。  
  5. ガラスボールフィルターを通して窒素ガスを吹き込む。  
  6. 0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液2ml添加する。  
  7. 少なくとも10分以上置き、pHが変化しないことを確かめてその値を記録する。  
  8. 0.02mol/l硝酸標準溶液を、ビュレットにより2mlずつ滴下する。各滴下後、少なくとも10分以上おいてpHが、時間とともに変化しないことを確かめその値を記録する。  
  9. 二酸化マンガンを加えない硝酸ナトリウムの溶液について、同様の滴定実験を行う。(ブランク実験)


注意
大気中の二酸化炭素は、アルカリを消費して、滴定の妨害となる。窒素ガスの吹き込みによりそれを防ぐ。

この系には緩衝作用がないので、当量点近傍でpHが急激に変化する。硝酸標準溶液の滴下量を加減して滑らかな滴定曲線を得よ。
 
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